「マウスピースが合わなくなってきた」「治療が長引きそうで心配」「また追加の費用がかかるのでは?」そんな声をよく耳にします。アライナー矯正は見た目の美しさだけでなく、治療計画の正確さが求められます。しかし、矯正中にスキャンし直す機会が訪れるのは決して珍しいことではありません。
再スキャンの回数やアライナーの枚数が増える原因には、歯並びの個人差、噛み合わせの変化、装着時間のばらつきなどさまざまな理由があります。さらに、クリニックによっては治療の上限回数が設けられており、知らずに進めると「思っていたより治療が長引く」「想定外のコストが発生する」といった事態にもつながりかねません。
この記事では、スキャンのタイミングや治療クールの定義、再スキャンの限界回数とその背景などを、歯科クリニックの実際の運用データに基づいて詳しく解説します。矯正治療を最後まで納得して続けたい方、損や後悔のない判断をしたい方にとって、確かな情報を得られる内容になっています。
目立たない
矯正治療・インビザラインで理想の歯並びを実現 - いとデンタルクリニック
いとデンタルクリニックは、患者様一人ひとりに寄り添い、丁寧で安心できる歯科医療を提供しております。一般歯科や予防歯科はもちろん、審美治療や歯周病治療にも対応し、幅広いお悩みにお応えします。特に、目立ちにくく取り外し可能なマウスピース矯正「インビザライン」を導入し、快適で負担の少ない矯正治療を実現します。最新の口腔内スキャナーを使用し、精密なシミュレーションで治療計画を立案します。いとデンタルクリニックは、美しく健康な口元を守るため、患者様のライフスタイルに合わせた最適な治療をご提案し、笑顔あふれる毎日をサポートいたします。
いとデンタルクリニック |
住所 |
〒064-0822北海道札幌市中央区北二条西28丁目1−26 エストラーダ円山 2階 |
電話 |
011-699-5775 |
お問い合わせネット予約
なぜインビザラインで再スキャンが必要になるのか?
アライナーが合わない主な理由
インビザライン治療中、マウスピースであるアライナーが「浮く」「ズレる」「しっかり装着できない」といった違和感が出たとき、多くの場合で再スキャンが必要となります。これは単に装着ミスではなく、歯の動きと計画されたアライナーの形に差が生じていることが背景にあります。特にアライナーの初期段階や10枚目前後でのズレは、治療全体に影響を与えるため、適切なタイミングでの再スキャンが重要です。
アライナーが合わない主な理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- アライナーの変形や破損によるズレ
- アタッチメントが取れたことによる密着力の低下
- 初期の型取り精度の誤差
- 装着時間の不足による歯の移動遅れ
- 噛み合わせの変化による予定外の力の影響
特に注意すべきは、患者の装着習慣による問題です。例えば、1日20時間以上装着するという基本ルールを守っていても、飲食時にうっかりアライナーを外しっぱなしにしていたり、取り外す回数が多すぎる場合などは、微妙なズレが累積していきます。このような積み重ねがアライナーのフィット不良を引き起こす要因となります。
また、マウスピースそのものの素材は柔軟性と強度を兼ね備えていますが、使用期間が長くなるにつれ、熱や咬合力の影響を受けてわずかに変形することもあります。とくにお湯で洗ったり、夏場の高温環境に放置することは厳禁です。再スキャンの必要性は、こうした管理ミスがもとで起こることも少なくありません。
歯科医院での再スキャンは、精度の高いiTeroスキャナーなどを使用して行われ、従来のシリコン印象よりもズレが少なく、スピーディーな対応が可能です。これにより再作成されたアライナーは、最新の歯並びに基づいたものになり、フィット感も向上します。
以下に、アライナーが合わなくなる主な理由とその対応方法をまとめました。
マウスピースが合わない原因と対策
原因 |
対応策 |
アライナーが浮く |
チューイを使用してフィットを強化する |
アタッチメントの脱落 |
再接着後の再スキャンで形状補正 |
型取り精度の不一致 |
iTeroなど高精度スキャナーで再スキャン |
装着時間不足 |
装着ルールの見直しと徹底 |
高温での変形 |
取り扱い指導の徹底と交換の検討 |
歯が予定通り動かないケース
インビザライン治療において、治療計画に従って歯がスムーズに移動しないケースは少なくありません。これは患者に非があるわけではなく、個人差や生体の特性による影響が大きく、矯正治療における「想定誤差」の範囲内で起こり得る現象です。こうした場合、治療中に再スキャンを行い、新たな歯の位置に基づいたアライナーを作り直すことが必要です。
歯の動きが遅れる理由には、以下のような要因があります。
- 骨の硬さが影響しやすい成人男性や高齢者の症例
- ホルモンバランスが影響しやすい思春期・更年期の患者
- 食いしばりや噛み癖などによる局所的な圧力
- 歯列の個性による不均等な移動速度
- 症例の難易度(抜歯・ガタガタの歯列など)による予測誤差
インビザラインでは、最初に提示される治療計画(クリンチェック)で歯の動きのシミュレーションが提示されますが、これは理想的な条件下でのモデルです。実際の口腔内環境では、治療計画との差異が必ずといっていいほど発生します。その差を補正するのが、再スキャンによる再設計です。
特に、10枚目、20枚目といった治療の折り返し地点では歯が移動しにくくなりがちなため、そこを起点にズレが発生しやすい傾向があります。そのため、定期的に歯の動きの確認とアライナーのフィットチェックが行われるよう、通院スケジュールも見直す必要があります。
歯が動かないときに考慮すべきポイント
観点 |
内容 |
骨の硬さ |
年齢や性別によって動きにくさに個人差が出る |
噛み合わせの影響 |
食いしばりや寝ている時の力で動きにブレが出る |
ホルモンの影響 |
成長期や更年期に骨代謝が不安定になることがある |
治療難易度 |
重度の歯列不正や抜歯症例は計画通りに進まないことも |
歯が計画通り動かないことは異常ではなく、治療過程においてはむしろ一般的です。そのため、初回の治療計画に固執するのではなく、柔軟に再スキャンを活用しながら進めていくことが、成功への近道となります。
患者側の原因(飛ばした・装着不足)
インビザライン治療は患者の協力があってこそ成り立つセルフマネジメント型の矯正方法です。1日20時間以上のアライナー装着が推奨されているなかで、日常生活の中でそれを守ることが難しい人も少なくありません。その結果として、歯の動きが計画とずれ、再スキャンが必要となる状況が発生します。
特に多いのが、アライナーを「飛ばす」ケースです。これは正しい順番で装着せず、例えば8枚目のアライナーがきつかったため、9枚目に進めてしまうなど、患者の判断で順序を飛ばしてしまうことを指します。この行為は歯の移動に深刻な影響を与え、治療計画全体を崩してしまう可能性があります。
装着時間不足についても同様です。たとえば、外食の機会が多い人や、仕事柄マウスピースを長時間外してしまう人などは、計画通りの歯の動きを促せないリスクが高まります。これにより、予定よりもアライナーが合わなくなるという問題が生じ、再スキャンによる対応が必要になります。
さらに、以下のような生活スタイルや行動習慣も原因となります。
- 就寝中に無意識にアライナーを外してしまう
- 外したまま紛失し、しばらく装着していなかった
- 海外出張などでアライナーの持参を忘れた
- 着脱の回数が多すぎてアライナーが緩くなった
再スキャンが必要となった患者の生活パターンと対策例
生活パターン |
主な問題 |
改善策 |
アライナーを飛ばして使用 |
歯が正しい順序で動かない |
使用順を守るためのアラート管理を徹底 |
装着時間が足りない |
歯の移動スピードが計画よりも遅れる |
着脱タイミングを記録し意識付けを強化 |
紛失や破損により中断 |
長時間非装着状態で後戻りが起きる |
すぐに医院へ相談し再作成対応を取る |
インビザライン再スキャンの流れと期間
再スキャンからマウスピースが届くまでの平均日数
インビザライン治療中に再スキャンが必要になった場合、再スキャンから新しいマウスピースが患者の手元に届くまでの期間は、通常約2〜3週間とされています。ただし、これはあくまで平均であり、さまざまな要因によって前後することがあります。スキャンに使用される装置や、クリニックの対応体制、地域性、さらには製造拠点の稼働状況などが日数に大きく影響します。
再スキャンに用いられるiTeroスキャナーを導入している歯科医院では、デジタルデータを即座にクラウド経由でインビザラインの提携工場に送ることができ、作成プロセスの初期段階を迅速に進めることが可能です。これにより、アナログな型取りよりも1〜2日短縮される傾向があります。逆に、物理的な印象材を用いる場合は、データの送付や作業の確認に時間がかかるため、到着までに約3〜4週間程度かかるケースも珍しくありません。
また、患者の居住地域によっても所要日数は異なります。都市部では流通インフラが整っているため比較的スムーズに配送される一方、地方では輸送にさらに1〜2日を要する場合があります。特に天候の影響や交通障害、連休などの要因で配送スケジュールが変動するリスクも考慮する必要があります。
以下に、スキャン方式とマウスピース到着までの平均日数を表にまとめました。
スキャン方法 |
平均日数 |
備考 |
iTeroスキャナー |
約14日 |
デジタル送信により早期作成が可能 |
印象材(型取り) |
約21日 |
アナログ処理のため若干遅れる可能性あり |
地方エリア配送 |
+2日程度 |
地域によりさらに数日遅れる可能性あり |
この期間中、患者は新しいマウスピースが届くまでの間に一時的な不安を感じることがあります。そのため、歯科医院側では丁寧な説明とスケジュール管理が求められます。たとえば、再スキャンを行う当日に納期の目安を明示することで、患者の不安を大幅に軽減できます。
インビザライン作り直しは何回まで可能?
インビザラインの1クール・2クールとは?
インビザライン治療において「クール」という言葉は、治療計画の一連の流れを意味します。最初に作成されたアライナーのセットが「1クール」、その後に再スキャンを行い新たに治療計画を立てて再設計されたものが「2クール」、さらに再調整を行ったものが「3クール」に該当します。この考え方はクリニックごとに異なるものの、多くの場合で最大3クールまでとされており、それ以上の作り直しは別契約や有料対応となることがあります。
治療が進む中で、歯の動きが計画通りに進まなかった場合や、装着時間の不足によって歯の移動に誤差が生じた場合には、正しい位置に再度導くための再設計が必要になります。この再設計をするタイミングが、すなわち「クールの切り替え」なのです。特に1クールで理想的な歯並びが実現しないケースは少なくなく、多くの患者が2クール目で微調整や追加の動きへの対応を経験します。
以下のようにクールごとの特徴と目的を整理すると、治療の流れがより明確になります。
クール段階 |
内容 |
主な目的 |
1クール |
初回治療計画によるアライナー装着 |
基本的な歯並びの移動 |
2クール |
再スキャンと新しいアライナーによる補正 |
微調整・仕上げの矯正 |
3クール |
さらなる修正や動きの再計画 |
最終調整またはトラブル対応 |
枚数が増えるケースと原因の傾向
再スキャン後にマウスピースの枚数が増えるケースは、インビザライン治療において決して珍しくありません。特に2クール目以降において顕著に見られ、初回計画では予測できなかった歯の動きや噛み合わせの変化に対応するために、アライナーが追加される傾向があります。
例えば、1クール目では30枚程度だったアライナーが、再スキャン後には50枚近くに増加するという事例もあります。これは決して治療の失敗を意味するものではなく、むしろ精密な補正のために必要なプロセスです。以下に、枚数が増加する主な原因をまとめました。
原因 |
詳細説明 |
歯の動きが予定通り進まなかった |
骨の硬さや加齢、装着時間不足によって移動量が予定より少なくなる |
噛み合わせ調整の必要が出た |
最終段階での咬合バランスを整えるための追加アライナーが必要になる |
アライナーのフィット不良 |
マウスピースが浮いたりずれたりするため、再調整用の枚数が加わる |
計画変更・新たな希望 |
患者が治療中により高い審美性を求めることで、追加治療が必要となる |
再スキャン回数制限とその理由
多くのクリニックでは、インビザラインの再スキャン回数に「3回まで」などの制限を設けています。これは単なる運用ルールというより、医療的・技術的・契約的観点から慎重に決定されているものであり、患者と歯科医師双方にとって重要な意味を持っています。
まず第一に、再スキャンのたびにアライナーが再設計・再作成されるため、その都度、時間とコストが発生します。インビザラインを提供するアライン・テクノロジー社のシステム上では、契約ごとに使用可能なスキャン回数とアライナー枚数に上限が定められており、歯科医院側もそれを踏まえて治療計画を構築しています。
以下に再スキャン制限が設けられる主な理由を解説します。
制限理由 |
説明 |
長期治療による患者の負担増加 |
通院回数の増加、モチベーションの低下、費用負担が重なるリスク |
歯や歯根への影響 |
何度も歯を動かすことで、歯の根への負担や歯肉の退縮が起きる可能性 |
医院の契約ポリシー |
ライセンス契約上のルールやコストコントロールの観点 |
明確な治療ゴール設定の必要性 |
治療が長期化しすぎることで患者満足度が低下する恐れがあるため |
まとめ
インビザライン治療における再スキャンは、すべての患者にとって必ずしも起こるものではありませんが、治療計画の精度や歯の動き方、日々の装着状況によっては避けられないケースもあります。実際、治療の途中でマウスピースのフィット感に違和感が出たり、歯が計画通りに動かないといった問題が起きた場合、多くのクリニックが再スキャンを行い、新たなアライナーを再設計します。
再スキャンの平均的な回数は1〜2回、治療クールとしては最大3クールまで対応する医院が多く、再スキャンの度に枚数が10枚以上増えるケースも少なくありません。中には合計で50枚を超える治療計画に変わる例もあり、想定以上の費用や期間がかかることもあるため、事前にその可能性を理解しておくことが重要です。
また、再スキャンの上限回数を設けているクリニックがある背景には、治療が長期化することによる歯や顎への負担の増加、患者のモチベーション低下、通院コストの上昇など、複合的な要因が存在します。そのため、信頼できる歯科や矯正専門医としっかり相談し、計画的な進行を心がけることが大切です。
インビザライン治療は「見えにくい矯正」として人気を集める一方で、再スキャンの仕組みを正しく理解していないと、想定外のトラブルや無駄な出費につながるリスクも否定できません。自身の治療経過を把握し、必要なときに的確な判断ができるよう、再スキャンの仕組みとクリニックの対応方針をしっかり確認しておくことが、後悔のない矯正治療への第一歩です。
目立たない
矯正治療・インビザラインで理想の歯並びを実現 - いとデンタルクリニック
いとデンタルクリニックは、患者様一人ひとりに寄り添い、丁寧で安心できる歯科医療を提供しております。一般歯科や予防歯科はもちろん、審美治療や歯周病治療にも対応し、幅広いお悩みにお応えします。特に、目立ちにくく取り外し可能なマウスピース矯正「インビザライン」を導入し、快適で負担の少ない矯正治療を実現します。最新の口腔内スキャナーを使用し、精密なシミュレーションで治療計画を立案します。いとデンタルクリニックは、美しく健康な口元を守るため、患者様のライフスタイルに合わせた最適な治療をご提案し、笑顔あふれる毎日をサポートいたします。
いとデンタルクリニック |
住所 |
〒064-0822北海道札幌市中央区北二条西28丁目1−26 エストラーダ円山 2階 |
電話 |
011-699-5775 |
お問い合わせネット予約
よくある質問
Q. 再スキャンで治療の期間はどれくらい延びますか?
A. 通常、再スキャンから新しいマウスピースが届くまでにかかる期間は約2〜3週間です。その間に治療が完全に中断されるのを避けるため、多くのクリニックでは既存のアライナーを装着し続けるよう指導されます。治療全体の期間は再スキャンによる調整の規模にもよりますが、枚数が10枚以上追加される場合、2か月から3か月程度の延長になるケースもあります。歯の動きのズレや計画修正の度合いによっては、さらに長引くこともあります。
Q. 3回目以降の再スキャンは本当にできないのですか?制限の理由が知りたいです。
A. 多くのクリニックでは再スキャンの上限回数を3回までと設定しています。これは歯や顎に与える圧力の累積を避けるため、また治療が長期化することで歯の動きが鈍くなる、歯肉や骨への負担が増える、モチベーションが下がるなどのリスクが高まるためです。再スキャンが必要になるたびに新しいアライナーが設計され、費用や治療期間も伸びていくため、可能な限り1回目や2回目のスキャンで治療が完了するよう、装着時間の厳守や定期通院を怠らないことが大切です。
Q. 再スキャン後にマウスピースの枚数が大幅に増えるのはなぜですか?
A. 再スキャン後にマウスピースの枚数が増えるのは、計画の再設計時に微細な歯の動きまで調整が加えられるためです。例えば、もともと30枚程度で終了予定だった治療が、再スキャン後に50枚以上に増えることもあります。この枚数増加の原因には、歯の動きが予定通りでなかった場合、フィットに問題が出た場合、噛み合わせや歯並びの微調整が必要とされた場合などがあります。こうした状況は決して珍しくなく、治療の精度を高めるための正当な対応であることを理解しておきましょう。
医院概要
医院名・・・いとデンタルクリニック
所在地・・・〒064-0822 北海道札幌市中央区北二条西28丁目1−26 エストラーダ円山 2階
電話番号・・・011-699-5775